タバコをやめよう

 

最近は喫煙者率が減ってきているとはいえ、まだまだタバコを止められない人も多いはず。特に妊娠したいと思っている人はタバコを止めることをおすすめします。健康で妊娠しやすい体作りのためにもタバコについて今一度考えてみましょう。

 

妊娠におけるタバコの影響

タバコを吸うことによる害と言えばみなさん何を思い浮かべるでしょうか。「ガンになりやすい」。恐らくこのように頭に浮かんだ方が一番多いのではないでしょうか。

タバコをやめようしかしタバコの害はこれだけではありません。特に妊娠をお考えの方には深刻な影響を与えかねません。真剣に妊娠を考えるのであれば、タバコが体に与える影響についてしっかり把握し、少しでも早い禁煙を心がけて欲しいと思います。

 

タバコに含まれる有害物質

さて、タバコが体に有害であることはよく言われていますが、一体どのような有害物質が含まれているのでしょうか。それらをしっかり理解することで妊娠に対する意識を高めていきましょう。

 

ニコチン

タバコに含まれる有害物質のうち、代表的な成分として有名なのが3つあります。

タバコを吸っている(吸ったことがある)方なら誰でも聞いたことがあると思いますが、まず一つ目は「ニコチン」です。ニコチンの経口致死量は体重1kgあたり1mgといわれ、体が小さい赤ちゃんが誤って吸い込んでしまうと命を落とすことにもなりかねません。

また体へ与える影響として、「動悸」「血圧の上昇」「血流の悪化」「ニコチン依存症」といったものが挙げられます。タバコがなかなか止められないという方は、ニコチンの精神及び身体依存の影響を受けているためです。

 

タール

ニコチン同様に有名なのがこのタールです。

タールというのはいくつかの有害物質が含まれており、その中には発ガン物質、発ガン促進物質、その他の有害物質が含まれます。タールは血液中にはほとんど吸収されないのですが、細胞に付着するためガンを引き起こす原因となるのです。

最近は低タールタバコというものが登場していますが、低タールであるがゆえに深く吸い込んでしまい、結果として一酸化炭素摂取量が増えるため必ずしも害が低減できるとは限らないので注意が必要です。

 

一酸化炭素

ニコチンやタール程意識されていないのがこの一酸化炭素です。

タバコそのものにではなく、タバコからでる煙に一酸化炭素が含まれています。これが体内に入ると、血液中のヘモグロビンと強力に結びついて血液の酸素運搬機能を妨げます。結果、酸欠状態となり貧血を引き起こす危険性があります。

 

タバコにはリスクがいっぱい!

こういった有害物質が含まれるタバコですが、ではタバコを吸い続けることによるリスクには一体どのようなものがあるのでしょうか。一般的に知られているものからそうでないものまで、どれもリスクに変わりはありませんから、しっかり認識しておくことが大切です。

 

肺ガンだけじゃない!ガンのリスク

タバコが与える危険性として一番有名なのはおそらく「肺ガン」ではないでしょうか。しかし実際は様々な影響を及ぼします。例えばガンだけに絞ってみても、「食道ガン」「胃ガン」「子宮頚ガン」といった種類があるくらいです。

女性であれば非常に気になることですが、肌の老化にも影響がでることが分かっています。

 

体温の低下

タバコが及ぼす影響として忘れてはならないのは、「体温を下げる」ということです。これは妊娠を目指す人にとっては大問題です。

タバコに含まれるニコチンが体内に摂り込まれると、血圧が上がり心臓に負担を与え血管を収縮させてしまいます。全身の血管が収縮すると血管の末端まで血が届かなくなりますので、その結果体温が下がってしまうのです。

体が冷えると血行が悪くなってしまい妊娠するには不向きな体となってしまいますので、こういった点からもタバコはぜひ控えたいところです。

 

タバコでイライラ解消!?

タバコを吸う理由として「イライラした時に吸うと落ち着く」というのがあると思います。実はこれ、「タバコを吸うからイライラする」の間違いなんです。

実は私もタバコを吸っていたことがある(今は完全に禁煙)のでよく分かるのですが、イライラするとなんとなくタバコを吸いたくなっていました。

しかし、タバコが血管を収縮することはすでに説明したとおりですが、「血管を収縮→交感神経を刺激→緊張状態→イライラ」とつながりますので、実はタバコを吸うことによって余計にイライラしていることになります。

事実、私はタバコを吸っていた頃はイライラすることも多かったのですが、完全に禁煙してからは、イライラするからタバコを吸いたいなんて全く思わなくなりましたし、イライラすることも確実に減ったと実感しています。

 

本当に怖いのはタバコの「副流煙」

タバコの与える影響の範囲は、何もタバコを吸っている人だけではありません。タバコには「主流煙」と「副流煙」があるのをご存知でしょうか。

<主流煙>

タバコを吸う人が吸い込む煙のこと。

<副流煙>

副流煙火がついたタバコの先から出ている煙のこと。主流煙よりも毒性が強いので、自分がタバコを吸わなくても注意が必要。

副流煙の方が毒性が強いということは、あなたの愛する家族にも影響を与える危険性があるということです。このことをしっかり認識し、夫婦で妊娠を望むのであれば、どのような行動をとればいいかは一目瞭然ではないでしょうか?

 

タバコは精子にも影響を与えるってホント?

タバコのリスクは女性だけではなく、もちろん男性にも影響があります。もし男性(夫)がタバコを吸う場合、精子が形態異常を起こしている可能性があります。タバコの有害物質が体内に入ると、他の器官と同様に精巣も悪影響を受けますので十分に注意が必要なのです。

では、「タバコが精子に与える悪影響」について確認してみましょう。

 

精子の形態異常

「タバコに含まれる有害物質」のページで説明したとおりですが、血液中のヘモグロビンが酸素を体内の器官へと運ぶ役割を果たしてくれますが、タバコを吸うと血液中に(有害物質の)一酸化炭素が入り、酸素の代わりにヘモグロビンと結合してしまいます。(しかも一酸化炭素は酸素とくらべて、結合率が非常に高くなっています。)

酸欠状態になった各器官はそれぞれの役割を果たせなくなるわけですが、それは精巣にも同じように言えることなのです。

精巣の機能が低下すると頭の小さい精子(小頭精子)が作られる可能性が高まり、運動率や受精能力が著しく低下してしまうことが懸念されます。

 

胎児の器官形成異常

タバコの悪影響は、何も女性が妊娠するまでに止まりません。

受精前の男性の喫煙は、精子の遺伝子や染色体の異常を起こし、胎児の器官形成に異常を起こし、胎児の成長に異常を起こしてさまざまな先天異常を発生させることが様々な研究で分かっています。

必ずしも「喫煙者の精子=先天異常を引き起こす」というわけではありませんが、そのようになる可能性があるということと、何よりも受精能力の低下が認められている以上は、やはり禁煙をするに越したことはないことは間違いありません。

 

まだ間に合う!?男性の禁煙

「夫は長い間タバコを吸っているから、もう間に合わないかも…。」

そう心配になる気持ち、よく分かります。では妊娠を希望するどれくらい前から禁煙すれば効果があるのでしょうか?

今男性が射精したとすると、射精された精子っていつ作られたものかご存知でしょうか?精子は毎日作られているのですが、射精される精子は3ヶ月も前から作り始められたものなんです。

つまり、少なくとも妊娠を望む3ヵ月前からは禁煙をしておくべきということになりますが、喫煙期間は短ければ短い程いいですから、将来のことを考えて1日でも早く禁煙できるように夫婦で取り組んでみましょう。